人にやさしい木造クリニック建築/理想的な建材でつくる医院建築
フロンヴィルホームズ名古屋は、家づくりだけではなく、店舗・医院建築においても、鉄骨造や鉄筋コンクリート造(RC造)が当たり前だった時代から、木の持つナチュラルな質感や調湿効果、環境優位性などが店舗・医院に最適と考え、多くの実績を積み重ねてきました。現在では、国が非住宅や中高層建築物の木造化を推進するほど木の持つ「優しさ」や「強さ」に注目が集まっており、事務所や店舗などの商業施設をはじめ、医療・福祉施設や保育養護施設など様々な用途で活用の場が広がっています。
人にやさしいポイント
医療施設の建築において、木造が選ばれる傾向が増加しています。この選択は単なるトレンドだけでなく、人にやさしい自然のぬくもりを感じる空間を提供できる点が魅力です。
目次
・断熱性の高さと結露の防止
・リラックス効果と疲労軽減
・温かみの提供とコミュニケーション促進
・環境への配慮と再生可能性
木材は調湿性や熱伝導率の面からも快適な空間を作り出す理想的な建材とされています。
断熱性の高さと結露の防止
木造建築は高い断熱性を有し、これが結露の防止に寄与する。冷暖房システムが効率的に機能し、患者や医療スタッフが快適な環境で過ごせることが期待される。結露のない空間は清潔さを保ち、感染症の予防にも寄与する。
【熱の伝導性の違い】
木造の医院建築は、その独特の性質によって、熱の伝導性においてコンクリートとは異なる特徴を持っています。これにより、建物内外の温度調節や結露の発生に影響を与える点が多く存在します。
1. 熱を伝えやすいが、暖まるのにたくさんの熱量が必要
木材は熱を比較的良く伝える素材ですが、同時に暖まるのには多くの熱量が必要です。これは木材の熱容量がコンクリートの約1/2.5であることに起因しています。したがって、木造建築では暖房に一定の時間とエネルギーが必要とされます。
2. 表面は容易には暖まらない
木は熱を伝え難いという性質も持っています。そのため、木造建築の表面は比較的容易には暖まりません。これが結果として、建物の外側が冷えたままであることが考えられます。
3. 結露が発生しやすく、結露量も多い
木材の表面が冷えたままであると、周囲の湿度との差が大きくなり、結露が発生しやすくなります。木は湿度変化に敏感であり、結露が発生すると結露量も多くなる可能性があります。これが木造建築における一般的な課題です。
4. カビが発生しやすい
結露が発生しやすい木造建築では、表面が湿潤状態になりやすく、これがカビの発生を促進します。特に建物内外の温度差が大きい状況では、木の表面がベタベタとした感触になり、カビの発生リスクが高まります。
5. 熱容量と熱抵抗の比較
木材とコンクリートを比較すると、木は熱容量がコンクリートの約1/2.5倍、熱抵抗が15~20倍という特性があります。このため、木造建築は熱の変動に比較的敏感であり、外部からの影響を受けやすいと言えます。逆に、熱抵抗が高いため、室内が外部の温度変動から比較的守られるとも言えます。
リラックス効果と疲労軽減
木造の特性にはリラックス効果や疲労軽減効果があります。患者は緊張感を和らげ、治療に対する不安を軽減することができます。木の温もりが癒しの雰囲気を醸し出し、治療中や待合時間にストレスを軽減する一因となります。
温かみの提供とコミュニケーション促進
木の自然な色合いや質感、木造ならではの温かみも、医療環境において重要な要素です。冷たい医療機器や無機質な空間に包まれることの多い医院において、木の自然な色合いや質感は患者に安心感を提供します。これが患者と医療スタッフのコミュニケーションを促進し、治療の効果に寄与するとされています。
環境への配慮と再生可能性
環境への配慮や再生可能性といった視点からも、木造建築は注目を浴びています。持続可能な素材の使用は、地球環境への配慮とともに、患者やスタッフにもポジティブな印象を与えます。
【まとめ】
木造建築はその調湿性、断熱性、リラックス効果、そして温かみから、医療環境において人にやさしい場所を作り上げる理想的な選択肢です。ただし、熱の伝導性に関する特性に留意し、適切な断熱や通気対策が求められます。