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2023.12.02

家づくりコラム

フロンヴィルホームズ名古屋の関わりのある文化財

フロンヴィルホームズ名古屋の関わりのある文化財

文化財は、日本の長い歴史の中で生まれ、はぐくまれ、今日まで守り伝えられてきた貴重な国民的財産です。このため国は,文化財保護法に基づき重要なものを国宝、重要文化財、史跡、名勝、天然記念物等として指定、選定、登録し、現状変更や輸出などについて一定の制限を課す一方、保存修理や防災施設の設置、史跡等の公有化等に対し補助を行うことによって、文化財の保存を図っています。比較的ニュースなどで見聞きする馴染みのあるものは、美術工芸品の有形文化財、人間国宝などの技に対する無形文化財ではないでしょうか。当社と関わりのある建築物についての文化財は、「国宝・重要文化財」または「登録有形文化財」があります。

ウィリアム・メレル・ヴォ―リス

アメリカ合衆国(米国)に生まれ、日本で数多くの西洋建築を手懸けた建築家、社会事業家、キリスト教の信徒伝道者。近江八幡市にはヴォーリズ建築が集まる池田町洋館街や夫人と暮らした旧宅を使った記念館があり、晩年は名誉市民第一号に選ばれるなど現在に至るまで大きな足跡を残しています。日本各地で西洋建築の設計を数多く手がけました。学校、教会、YMCA、病院、百貨店、住宅など、その種類も様式も多彩です。その作品はいわゆるアメリカンスタイルとして、住宅やオフィスビルに新しい作風をもたらすものとなりました。愛知県内にも存在するヴォ―リス建築は、日本福音ルーテル復活教会、日本福音ルーテル岡崎教会教会堂があり、いずれも登録有形文化財です。
 

軽井沢にある建築物

軽井沢には、ヴォーリスの名が付いた「通り」があります。彼が設計した建物が連続して建っている、ヴォ―リス・レーンです。そのうちの一つ、「睡鳩荘」(すいきゅうそう)は、昭和6年(1931年)にヴォーリスの設計により、帝国生命や三越の社長を務められた朝吹常吉の別荘として建てられました。
常吉の長女であった著名なフランス文学者・朝吹登美子は、この別荘をたいそう愛したそうで、必ず夏には来軽し、過ごされたと言います。平成20年に登美子の意思を受ける形で、「タリアセン」の湖畔に移築、復元されました。ちなみに、「タリアセン」には、アントニン・レーモンドの建築物もあり、当社スタッフ陣も、建築デザイン研修のために訪れたことがあります。アントニン・レーモンドは、チェコ出身の建築家です。フランク・ロイド・ライトのもとで学び、帝国ホテル建設の際に来日。その後日本に留まり、モダニズム建築の作品を多く残しました。

名建築と作家

 
ヴォ―リスが建築した「山の上ホテル」HILLTOP HOTELをご存知でしょうか。駿河台の丘の上に位置し、往年の文豪やジャーナリスト、学者が好んで利用したことで知られます。川端康成、池波正太郎、松本清張など多くの文豪の常宿として知られ、「直木賞や芥川賞の受賞後、一作目を山の上ホテルで執筆するとヒットする」というジンクスも生まれたことで一層作家の集まるホテルとして有名になりました。 メールやファクスの無い時代には、たくさんの編集者がこのロビーで原稿の完成を待っていたこともあるそうです。
2024年2月13日から全館休業することが明らかにされました。 理由は「竣工から86年を迎える建物の老朽化への対応を検討するため」

堀ビル

港区新橋にある「堀ビル」は、1932年(昭和7年)錠前など建築金物の製造販売を行う堀商店のオフィスとして建てられました。設計は公保敏男、施工は安藤組(現安藤建設)と伝えられてきたそうですが、いくつかの証言によって、実際の設計者は国会議事堂設計チームの中心であり神宮外苑の絵画館なども手がけた小林正紹であったという説が有力視されるようになったそうです。
 
90年近くにわたって新橋のランドマークとして親しまれて、1階は同社のショールーム、2~3階がオフィス、4階が住居として使われ、5階には塔屋とテラス、地下にもフロアがあります。関東大震災の9年後の竣工ということもあり、建物は頑丈に造られています。地下階は戦時中、防空壕がわりに使われていたこともあったそう。建物のデザインは当時流行した洋風スタイルで、外壁を覆うスクラッチタイルはイギリスからとりよせたものだそう。内部にもモザイクタイルや洞窟のような漆喰仕上げの部屋など、独特の意匠が残っています。この価値が認められ、1989年には東京都の選定歴史的建造物に、98年には国の登録有形文化財に登録されました。2021年にシェアオフィス〈GOOD OFFICE新橋〉に生まれ変わるにあたって改修を担当したのは竹中工務店。外壁はできるだけ変更せず、元の雰囲気を保つように計画され、内部では階段室のトップライトを復元し、建具の位置を変えるなどして手が加えられていますが、90年の時間の流れを感じることができます。
フロンヴィルホームズ名古屋が手掛ける住宅には、ずっと変わらず、堀商店HORIのトライデント錠を玄関に使っています。トライデントは「3」を意味するギリシャ語で、鍵穴の部分に3列のピンが並び、その凹凸で鍵の刻みの凹凸を検知しています。ピンが3列になったことでピン数が増え、鍵違いは1400万通り(15ピンの場合の理論値)のバリエーションがあります。また、鍵穴が丸いため、ピッキング(鍵を用いず他の特殊工具を使って不正に解錠すること)が困難な構造になっています。そのほか、丸い鍵穴に対応して円筒形の特殊な形状のため、一般のキーコーナーでは複製が困難なので安心です。

個人宅が文化財に

私たちが手掛けているような、個人宅や施設建築が文化財として登録されることはあるのでしょうか?「登録有形文化財」は、50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、届出制という緩やかな規制を通じて保存を図り、活用を促すというもの。フロンヴィルホームズ名古屋の創設から50年を超えた後には、十分にあり得るでしょう。建てて終わりではない、住み継がれる家がここにあります。