資料請求

健康な庭づくりのためのヒント【第11回 多肉植物を育てる】

第11回 多肉植物を育てる

多肉植物には不思議な魅力があります。

かくいう私もいくつか育てて楽しんでいます。

多肉植物はエキゾチックな姿で、他の植物と比べるとまったく異なる雰囲気を持っています。まるで誰かが設計図を引いてそれをもとに精巧に作りあげたような、それを行ったのは自然なのですが、なんと素晴らしいものなのかと見惚れてしまいます。

ところで、多肉植物という呼び方は、肉厚の葉や茎の姿からきています。これは葉や茎に水を蓄えているからなのですが、体内に水を蓄えているだけあって乾燥に強く、例えば、水やりを怠けてしまっても枯れにくいので扱いやすく、さし芽などで容易に増やすことができます。初心者でも心配なく育てることができます。昔から一部の愛好家に人気はありましたが、最近はより一般的に普及しているようで、ガーデンショップや園芸店以外でも手軽に手に入るようになり、ぐっと身近になりました。ふるさと納税の返礼品として多肉植物で町おこしをしている自治体もあります。

手に入るサイズも、手にのるほどのミニ鉢から、クロホウシやアロエ、アガペなど品種によっては4号鉢(直径20cm程度の鉢)、5号鉢(直径25cm程度の鉢)あるいはそれ以上のぐっと大きなものもあります。小さなものは机の上や窓辺などに、大きめのものは玄関や室内のポイントとなるインテリアとして、場所ごとに適したものを飾り、大小や高低の変化をつけて飾ることができます。また、地植えにできる種類もあります。

楽しみ方としては、流通する品種が多くなった結果、コンテナに寄せ植えしたり、タブロー(板に植えこむ飾り絵)やリースづくりも難しくはありません。今まで育てたことのない方が、最初は小さな鉢植え1つから始めて2つ、3つと買い集め、気がつけばすっかり多肉植物に夢中になってしまう、という話も聞きます。

多肉植物を育ててみよう

それまでやったことのない方でも抵抗なく始められると思います。簡単なのはミニチュア鉢入りの多肉植物を買ってきてそのまま楽しむという方法ですが、いくつも種類を集めたならば、草花でそうするように寄せ植えにて楽しむこともできます。用土は多肉植物やサボテン用の土が世話ないです。鉢の底にはネットと赤玉土中粒のような排水のための土を小さい鉢なら全体の1/4程度、4号鉢くらいからは1/3ほどの深さで敷いてから、用土を入れるようにします。完成後に軽く水やりをしましょう。水やりが多肉植物の管理の中心となりますが、多肉植物は乾燥に強いことを念頭に、夏の時期に屋外に置いているならば、水やりは少なくとも週に1回程度はするようにします。私は、乾燥しきった状態になってから水をやっているので、毎週1回とか決まっていません。結果、鉢植えで日当たりの良い場所にあるのなら、週に1~3回ほど水やりをしています。そして他方、室内では夏でも月に数回程度です。なぜならば、多肉植物にとって、凍ること以外の最悪の敵は、水のやりすぎであり、水をやりすぎると葉がそういう時期ではないのに取れてしまったり、根や茎が腐ってしまったりします。そうさせないためには、土壌が乾燥している場合にのみ水をやることにし、また、排水のよい土壌に植えておくことが大事です。

冬の時期は、低温に耐えられるようにするために、秋から水やりの回数をさらに減らしています。多肉植物は水分を体内に貯めています。そこに湿った土壌があり、いつまでも成長をしてしまうと、新しく生長した部分は特に柔らかい組織のため、凍結による損傷を受けやすくなります。そのため、生長を抑える意味でも月に1回程度しか水を与えていません。

増やし方

株分け、葉ざし、芽ざし(挿し芽)などがあります。株がいくつも増えてきたな、と分かる独立型のタイプは株分けで増やすことができます。葉ざしは、大抵の種類でできるようですが、元気な葉を一度葉元を乾燥させてから挿すと付きがいいようです。さし芽は葉を挿すよりも大きな単位で挿し木をすることです。


写真のようにシュートを伸ばした先にできたものを切って用土の上に置くだけでも、付いて増やすことができます。

まずは一鉢から始めることをおすすめします。

=追伸=

お庭の相談を受け付けますのでご遠慮なく。

小出兼久 ランドスケープアーキテクト,ASLA, 岡山県立大学非常勤講師

BLOG :http://koidekanehisa.thyme.jp/koide/
Email. k.koide@docomo.ne.jp