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健康な庭づくりのヒント【第7回 蝶を庭に呼ぶための植物とは】

第7回 蝶を庭に呼ぶための植物とは

前回、蝶が来訪する庭について書きました。(前回のブログはこちら)

今回は、蝶が好む植物の一例を挙げておきますので、参考にしてください。いずれも育てやすく病害虫に強い物がほとんどですが、モナルダだけは注意が必要です。

ブッドレア:低木で、放っておくと人の背丈以上に育ちます。常緑または半常緑。耐寒性もそこそこあり、長野の、冬に積雪のある地域でも耐えられます。ただ、幹は雪の重さで折れることがあります。しかし、そこからの復元力(萌芽力)は強く、幹が残っていればその年の夏には再び枝葉が生い茂り、花をつけます。大きくなりすぎたら剪定します。

ランタナ:低木、半常緑で時に落葉します。暖地に適し、寒冷地には向きません。また、暖地であっても寒さや霜で冬に葉が全部枯れることがあります。しかし、一見、枯れ枝に見えていても春になると芽吹き茂り、花をつけるようになります。樹姿は野放図で乱れやすいため、望まない形や大きく育ちすぎたと思ったら、随時剪定します。剪定はいつでもできますが、基本は花後がよいでしょう。とげがあるため手入れの際には手袋をします。

モナルダ(ビバーナム、ヤグルマハッカ):宿根草。冷涼な地域で、水はけのよい土、湿度の低い場所を好みます。別名が多く、タイマツバナとも呼ばれ、その名のとおり松明が燃え盛るような形の花を咲かせます。店舗で購入するならハーブコーナーにあります。モナルダは、風通しが悪かったり湿気が多すぎたりすると、葉が白い粉をかけたようになるうどん粉病にかかりやすくなります。風通しのよい明るい日なたに植えることをおすすめします。

エキナセア:宿根草。花の色は濃いピンクが一般的ですが、黄色系や暖色系もあります。育てやすく、生長は早くなく、横にボリュームがでるのには時間がかかります。日陰にも耐え、特に病害虫はなく、手がかからない植物なのですが、日本では数年で忽然と消えてしまいやすいです。日当たりと風通しのよい、水はけのよい土を好みます。

ディリリー(ヘメロカリス、キスゲ):宿根草。ニッコウキスゲの仲間で、花の色も黄色、オレンジ、エンジなどさまざまです。花は一日花ですが次々と咲き続けます。育てやすく、日陰にも耐え、また、品種も背の低い矮性種から1mになる大型種までさまざまあり、好みの色や自分の庭にあったサイズの品種を求めることができます。湿り気のある有機質の多い土を好みます。

セージ:宿根草。セージというのはサルビアの仲間です。写真はコモンセージの花です。セージは、日当たりよく、乾燥気味に育てるのが好ましいのですが、湿気や日陰に耐える種類もあります。目安として、コモンセージなどの葉が白っぽく細かい産毛のある品種は、そうでないチェリーセージやメドウセージのような品種よりも、日向の乾燥した植えるようにします。

クロコスミア:初夏に花を咲かせる球根。性質は丈夫で植えっ放しで良く育ちます。明るい緑の葉と鮮やかな赤の花のコントラストは美しく、さらに、アメリカではよくラベンダーと一緒に植えられているのが見られます。この青と赤のコントラストも美しいです。手間いらずですが、横幅のボリュームに育つには2、3年は必要です。

蝶の幼虫を育てる植物とは

それぞれの蝶にそれぞれの食餌植物があります。中には、モンシロチョウのようにアブラナやキャベツなど、葉物野菜が被害にあって困る場合もあります。アゲハチョウが卵を産み付けるのは柑橘類で、カラタチ、柚子、キンカン、ミカン、ハナユ、レモンなどがそれにあたります。柑橘類は暖かい地方が適していて、寒冷地ではミカンやレモンなど育たないものもあるので、地域で手に入る品種を植えてください。

蝶が訪れてくれる庭も、健康な庭のひとつです。蝶にはすぐに気が付きますが、それ以外にも実は、トカゲやアリや蜂など、意外といろいろな生き物が庭には生息しています。どうか、あなたの庭をじっくりと見つめてみてください。

=追伸=

お庭の相談を受け付けますのでご遠慮なく。

小出兼久 ランドスケープアーキテクト,ASLA, 岡山県立大学非常勤講師

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Email. k.koide@docomo.ne.jp